本文
当館本館の建物は、明治15年(1882)に着工し同18年に完成した吾妻第三小学校の校舎です。町の中心の高台(丘)に建っていて、明治初期の擬洋風学校建築として全国的にも数少ない建造物であります。
小学校が建てられる以前(江戸時代)、もともとこの地は十二山と呼ばれていて、山神である十二様が祀られていました。そのときの境内木だった欅(ケヤキ)の木が、今も当館には2本残っています(オリジナルキャラクター「ケヤッキー」のモチーフにもなっています)。
大正7年(1918)には小学校としての役目を終え、新たに町役場として使用されることになります。昭和53年(1978)、群馬県の重要文化財に指定されますが、改造や造築により建築当初の姿を失うほどになっていました。「町の貴重な財産として後世に永く伝えなければならない」という思いから、県教育委員会と文化庁の指導・援助を受けて、同55年から翌年にかけて保存修理が行われ建築当初の姿に復元されました。
校舎内は、小学校当時の雰囲気を感じられる教室や廊下をそのまま残しています。なつかしい学習机と椅子、弁当箱、オルガン、だるま(石炭)ストーブなどに囲まれて、一昔前にタイムスリップしたような感覚を、是非味わってください。
・明治15年(1882)
同年に出された「学校建築の心得」に準拠して設計し着工、施工者は中之条町の樋田栄太郎氏。工費は、当時としては多額の5,200円。
・明治18年(1885)10月4日
2月の学区改正により、第百五学区吾妻第三小学校として開校。
・大正7年(1918)9月~昭和53年(1978)12月
中之条町役場として使用。
・昭和53年(1978)10月
旧吾妻第三小学校として、群馬県指定重要文化財に指定される。
・昭和55年(1980)9月
保存修理を行い、建築当初の姿に復元。
・昭和57年(1982)11月6日
中之条町歴史民俗資料館として開館。
・昭和61年(1986)2月
博物館相当施設に指定される。
・平成15年(2003)3月31日
展示研修施設(新館)完成。
・平成22年(2010)11月15日
県博物館登録原簿に登録され、登録博物館となる。
・平成23年(2011)1月5日
中之条町歴史と民俗の博物館「ミュゼ」に名称変更。
フォトスポットとしても自信を持ってオススメできる場所となっています。是非、ご来館ください。