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令和6年3月定例会議 一般質問(福田弘明議員) 

ページID:0008565 更新日:2024年4月22日更新 印刷ページ表示

02 12番 福田弘明議員 令和6年3月定例会議​一般質問

 

〇12番(福田弘明)議長のお許しをいただきましたので、今日は、今年起きました能登半島地震で感じたこと、それと町長の公約の進捗状況、この2つのことについて一般質問させていただきます。

 

能登半島地震で感じたことについて

 まず最初に、衛星インターネットについてお尋ねいたします。先日、国会中継を聞いておりましたら、議員の先生が、「災害は忘れた頃にやってくるのではなく、忘れる前にやってくる」と話されておりました。全く私もそのとおりだと思っております。今年、新年を迎えた1月1日、能登半島を中心とした大きな地震が起きました。今年13年目を迎える東北大震災もまだ記憶に鮮明に残っておりますし、その後にも熊本地震も発生しております。また、南海トラフ地震、首都直下地震がいつ起きても不思議ではないと言われ、最近では千葉県東方沖地震の多発も心配されております。まさしく災害は忘れる前にやってくると全く同感でございます。

 今回発生した能登半島地震においては、潰れた家屋に下敷きになった方が手元にあった携帯電話で助けを求め、救出されたということがありありました。また、災害連絡や情報収集、震災の復興の上でも通信の確保というのは言うまでもなく、絶対不可欠な大切な社会的基盤施設であります。報道によりますと、基地局本体、アンテナの損壊、水没や停電、予備バッテリー切れ、発電装置燃料切れ、電源線切断、また基地局とモバイルネットワークを接続する伝送路の断線などで使用不能となった基地局は3日後にピークを迎え、最大で850か所に上ったそうです。使用不要となった原因が、東日本大震災では電源関係が80%程度の割合でしたが、能登半島地震では回線断線が大きな割合を占めたということであります。大手通信事業者2社は、6日から船上基地局を運営したりする中で、そのような中で7日には350台のスターリンク端末が石川県庁庁舎に運び込まれました。避難所では、スターリンクを使ってWi-Fi環境が構築され、通信キャリア以外の携帯電話各種のユーザーでも無料でネットを使えるようになりました。その後、合わせて700台を各地の避難所などに無償提供、周辺にいる被災者はスマートフォンなどでネットを利用することができるようになったとの報道がございました。この衛星インターネットはスターリンクと言われているもので、これはアメリカ合衆国の民間企業スペースX社が運用している衛星インターネットアクセスサービスで、高度は550キロメートル、いわば東京と大阪くらいの低い軌道に複数の衛星を打ち上げ、衛星と直接電波のやり取りをするというもので、光回線に近い通信速度で利用されております。1基の衛星と送受信できる時間は約4分とされていますが、衛星が交代しながら通信が途切れない仕組みになっておりまして、これまでに打ち上げられたスターリンク衛星の総数は5,000基以上に上り、将来的には4万2,000基の体制を予定しているということでございます。日本でも現在常に10基程度の衛星と接続できるようになっており、海運、山小屋など革命的と言われるぐらい劇的に通信環境を改善され、このことはウクライナ戦争では戦地でも即座に安定したインターネット環境を構築できることで世界に知れ渡りました。このスターリンクキットにはアンテナ本体、それと設置する台、Wi-Fiルーター、電源コード、接続ケーブルで構成されていて、昨年国内の大型会員制総合型店舗でスタンダードキットとして5万5,000円で販売が始まり、注目を集めました。アンテナの大きさは縦横30センチと50センチ、重さ4.2キロ、平均電力使用量は50から75ワットで、いざとなればポータブル発電機でも賄えます。Wi-Fiルーターへの同時接続台数は100台以上、また今年の1月からはこのスターリンクの設定を屋外モードに設定することで、屋外でもWi-Fi接続が利用できるようになりました。導入に伴うコストも安いので、災害時のバックアップ回線として導入するのは非常に価値のあることではないかと思い、提案型の一般質問として町長のお考えをお伺いいたします。

〇議長(安原賢一)町長

〇町長(外丸茂樹)それでは、福田議員のご質問にお答えをさせていただきます。

 議員からお話のありました衛星インターネットの導入につきましては、中之条町におきましては、現在のところ未導入であります。近隣の自治体におきましても未導入であると承知をいたしております。現在のインターネット回線につきましては、議員ご承知のとおり、光ケーブルを活用した接続が主体であります。民間では、衛星インターネットを活用したモビリティー等の話を伺うこともございますが、自治体での導入事例は少ないようでございます。災害時への備えとしてのお話でございますが、災害時の情報伝達や非常時用通信手段といたしまして有効な手段であることは確かであります。地域社会の安全安心に貢献し、災害対策の強化につながることも事実であろうと思います。なかなか早急な導入は難しいと思いますけれども、様々な検討を今後していかなければならないものと考えております。

 令和5年度より総務課内に危機管理室を設置し、令和6年度からはこの室を課として、防災、安全面においてさらに強化をしたいことから、本定例会におきまして、課の設置条例の一部改正をお願いしているところでもございます。

 災害時の備えの拡充を念頭に、近隣自治体の動向も注視しつつ、防災計画、国土強靱化計画等の改正も併せ、安心安全な災害に強い町づくりを進めてまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。

〇議長(安原賢一)福田さん

〇12番(福田弘明)これ金額的にも非常にそんなに心配するほどの金額ではないと思っておりますし、今回の状況を見て、導入に踏み切る検討を始める自治体も多数あるかと思っております。とにかく今現状では衛星電話、これはもう導入済みなのですが、これはあくまでも電話ですので、多くの人と共有ということはできないという。その点、この衛星インターネットにつきましては多くの方と共有できるという点が非常に優れているのではないかなと思っておりますし、先ほども述べましたように、設置するにしてもそんな大げさな施設は要らないと、もう先ほども述べましたように、大手総合型店舗が売り出して、すぐ即完売になったそうでございます。これ、昨年から始まったことなので、今現在進行中のことなので、これから大いに普及していくのではないかと思っておりますので、検討していただきたいと思っております。

 それと、これ災害面にかかわらず、たしか昨年、町長、公衆Wi-Fi設備を町内の人の集まるところに結構設置、導入していただきましたよね。今の時代で、これ必要不可欠なインフラではないかなと思っておるのですが、たしか観光客が多く訪れる野反湖については、この公衆Wi-Fiはまだ未設置かと思うのですが、六合支所長、どうなのですか、野反湖のWi-Fi設置については。まだ設置になっていませんよね。

〇議長(安原賢一)六合支所長

〇六合支所長(山本俊之)まだ、野反湖においては公衆Wi-Fiは未設置となっております。

〇議長(安原賢一)12番、福田さん

〇12番(福田弘明)設置できない要因は何でしたっけ。

〇議長(安原賢一)六合支所長

〇六合支所長(山本俊之)すみません。野反湖においては、光回線の設備がまだ未整備になっておりまして、公衆Wi-Fiを引けない、ちょっと環境が整っていないことで引いておりません。

〇議長(安原賢一)12番、福田さん

〇12番(福田弘明)町長、そういう光回線が通っていないところでも、これアンテナを設置すること、電源さえあればアンテナを設置して、Wi-Fi環境が構築できるということですので、こういった面での活用も含めて検討していただければと思っております。

 それと、今まで衛星を使った実況中継的なことについては、それこそ大きな車台に大きなパラボラアンテナを造って、パラボラアンテナのある車で上空3万6,000キロの静止衛星に向かって電波発信してやり取りするような時代だったのですが、これを使えば、例えばイベントなんかの実況中継というのですか、即時インターネットへつなげるということも可能かと思います。こういった面での可能性も結構広いのではないかと思っておりますので、防災に限らず、使い道としては将来性があるのかな、ちょっとくどいのですが、設置についても屋外でも設置できる法律改正も1月からなりましたので、イベントの際の中継だとか活用性は本当に上がるのではないかと思っておりますので、町長に先ほども述べましたが、あまり費用もかからないので、検討のほうをお願いしたいのですが、どうでしょう。

〇議長(安原賢一)町長

〇町長(外丸茂樹)福田議員からいろいろな提言と、そして情報をいただきました。今後そういったことを踏まえながら、さらに研究、検討を進めていきたいと、このように考えております。よろしくお願いいたします。

〇議長(安原賢一)12番、福田さん

〇12番(福田弘明)ぜひよろしくお願いいたしたいと思います。こういったのはあまり費用のかからないことはどんどん、どんどん、先にやって、そうすると結構報道とかで宣言効果も出ますし、どうせやるならどんどんやったほうがよろしいかと思いますので、補正でも組んでやっていただければと思っております。

 次に、やはりこれも災害の関連のことなのですが、災害時に使える移動式トイレの導入についてお伺いいたします。災害時におけるトイレに関する問題のことについては、能登半島地震の報道で繰り返し問題提起されておりました。今朝のテレビでも報道されておりまして、これについて今さら説明をする必要性はないと思いますが、非常に重要な問題であることは誰でも承知していることであると思います。その中で、災害派遣トイレネットワークプロジェクトの要請を受けて、群馬県の大泉町は1月4日、群馬県は5日にトイレトレーラーを現地に派遣し、迅速な支援の様子がテレビ等で報道されました。また、ほかにも1月9日時点で8台が現地入りしたそうです。災害時にたくさんの人々が集まる避難所では、清潔で安全な明るいトイレが50人につき1つが必要と言われております。東日本大震災では、40万人、熊本地震でも18万人が避難者となったそうであります。こういった中で、一般社団法人助けあいジャパンによる全国的な応援の仕組みであります災害派遣トイレネットワークプロジェクトというのがございまして、これ全国にあります1,741の市町村に1台ずつトイレトレーラーを常備して、災害が起きた時には全国から速やかに集まって、これに対応するという活動をなさっているところがございます。現在20台がこれに参加されておるようでございます。車体がアメリカのトイレトレーラーメーカーによる日本仕様のためか、1台約2,000万円以上と大変高額なのですけれども、これ導入については、国の緊急防災・減災事業債を利用すると、自治体の負担は約3割となりまして、その残りの3割の部分についても多くの自治体は寄附やクラウドファンディングで賄っているようでございます。これは、先ほどの衛星インターネットと違って、非常にお金の張ることなのですが、私は、趣旨としては非常に災害の多い日本ではこういったふうに自治体が助け合うということは非常によろしいことではないかなと思っております。このへん、町長、お考えをお尋ねいたします。

〇議長(安原賢一)町長

〇町長(外丸茂樹)災害の備えということで、移動式トイレという導入はどうかというお尋ねでございます。多くの人が避難所では清潔で、安全で明るいトイレが、先ほどおっしゃいましたように、50人に1つ必要と言われているようでございます。悪臭のみならず、感染症の原因となるトイレは必要不可欠なライフラインであります。

 群馬県においても「みんな元気になるトイレ」派遣イベントを開催し、トイレトレーラーイベントの説明会や見学会を開催しております。

 移動トイレといいましてもトレーラータイプやトラックタイプなど様々なものがあります。議員おっしゃるように、価格も数百万円のものから、大型になると数千万となるものがございます。群馬県をはじめ、県内でも導入に向けた動きがあり、また全国的にも広がってきているようでありますので、安心安全な防災という観点において効果的なものでありますので、今後研究してまいりたいと、このように考えております。よろしくお願いいたします。

〇議長(安原賢一)12番、福田さん

〇12番(福田弘明)中之条町は、大網白里市、それと宮城県の山元町と大規模災害時発生時に相互の応援体制を築く災害協定を結んでおります。また、東京都北区とも災害時相互応援協定を締結しております。そういった中で、東京都内ではまだこのトイレトレーラー導入実績がないそうです。また、令和元年、千葉県を襲った台風15号、この際には大網白里市では停電が最大で1万5,400軒、断水が2万1,000世帯が発生いたしまして、中之条町から飲料水4,000リットルを支援した実績がございます。ただ、その台風15号の災害の時に、静岡県の富士市、それと西伊豆町、愛知県刈谷市は既にこのトイレトレーラーを持っておりまして、君津市へ派遣しておりました。その後君津市は令和3年にこのトイレトレーラーを導入することになりました。中之条町はこういった災害の発生しやすい自治体と災害時の応援体制を築く協定等も結んでおりますので、この際金額は張るのですが、先ほども話しましたように、7割は国のほうから出ると、テレビなんかも見ておりましてもそのトイレトレーラーの後ろのほうに、この寄附した人の名前なんかがばっと書いてあるものもございました。結構このクラウドファンディングないしはこの寄附で足らない3割については多くの自治体で確保しているようでございます。金額を聞いて、ちょっと驚いてしまうのですが、先ほど述べましたように、こういった協定を結んでいるところは間違いなくたぶん近いうち災害起きます。そういったときに本当に必要なものを、飲み食いするほうは1日2日我慢しても、出るほうは待ったなしです。

 県の派遣されたトイレトレーラー、あっという間に一時使用中止になったそうです。というのは、それだけみなさんが待ち受けていて、一斉にそれを利用したためだそうなのですが、それだけ非常に価値のある切実なものだと思っておりますので、ぜひ前向きに検討していただきたいのですが、改めて町長のお考えをお尋ねいたしたいと思います。

〇議長(安原賢一)町長

〇町長(外丸茂樹)福田議員の言うように、今能登半島で1月1日に発生し、最近また千葉の、我々の友好都市である大網白里市なんかでもやっぱり地震が非常に発生しているという状況を踏まえますと、おっしゃるように、本当に火山列島の日本という国に住む我々にとっては災害をいつでも非常に意識していかなければならない、そんな状況にあるかとも思います。そういった中で、今ご提案いただいたトイレに関する移動トイレはお金も大変高額に張るのですけれども、その補助制度についても今情報いただきました。

 それから、その維持管理だとかそういうものを含めて、今後それを導入した場合において、どういう運用ができるかというものも含めて少し研究をさせていただきと思います。どうぞよろしくお願いします。

〇議長(安原賢一)12番、福田さん

〇12番(福田弘明)ふだんはイベント等に活用されている自治体もあるようでございます。ぜひよろしくご検討のほうをお願いしたいと思います。

 

町長の公約の進捗状況について

 さて、次に公約の進捗状況、これについて事前の通告で申し入れたのですが、その後予算書をいただきまして、子細に見ましたら、公約が非常に多く盛り込まれておりまして、これはどうしようかなと、取り下げようかなとも思ったのですが、非常に誠心誠意、公約については前向きに取り組まれたようで、私なりに公約を幾つ公約したか勘定してみましたら、抽象的なことも含めて19ございまして、そのうちの半分以上は、ちょっとこれ長くなるのですが、時間もありますので、読み上げさせていただきます。

 「あなたの声をお聞きして、様々な施策を推進します」、それと「1子2子の出産祝金を増額し、おむつ補助も2歳まで引き上げます」、これは実現して、それと「小学生・中学生の入学祝い制度」、これについても取り組んでいただきまして、また「六合地区の学校問題」、これも公約に載っておりましたが、これも令和8年度からは長野原のほうへということで結論が出たようでございます。これについては、後で同僚議員の質問もございますようなので、そちらのほうで詳しくやっていただければと思っておりますし、また「空き家施設を利用して、女性や高齢者も利用しやすい健康増進施設を整備します」、これも今年の予算で検討を盛り込んでいただくことになりまして、これは私も非常にいいなと思っていたのです。というのは、町内にある商業施設の2階に女性専用のこういった施設がございまして、中之条のみならず、聞くところによると長野原だとか吾妻郡中から集まっているということで非常に需要がある施設なので、このへん私も非常に期待しているところでございます。過去に中之条町議会も新潟県の見附市、これも結構こういった健康増進施設を市内に造って、ポイント制度等も絡めて、積極的に取り組まれているところを視察させていただいたことがございます。これも予算づけしていただいたので、ありがたいなと思っております。

 それと、「野反湖などの豊かな自然や温泉など、地域資源を活用した産業振興を図ります」とございます。これ、ちょっと抽象的なのであれなのですが、それと「中之条ガーデンズの運用を見直します」、これも運営の見直しをしまして、いいか悪いかはあれなのですが、課を廃止して、農業サイドから観光サイドの観光の分野へ吸収ということになりました。

 それと、「中高生世代までの医療費の無料化」、これにつきましても完了したようでございますし、また「地域コミュニティー応援制度を構築します」、これはちょっと抽象的なことなので、どう聞こうかなと思っていたのですが、たまたま同僚議員がこの後この件について取り上げるということなので、そちらでしっかりやっていただきたいと思っております。

 それと、「官民連携による地域お助け隊などをつくります」、これもございました。これはまだ具体的になっていないかなと思いますので、最後にこれについて、どういう考えなのか、進捗状況等も含めてお尋ねしたいと思っております。

 それと、「地域クリーン作戦による補助制度を設けます」、これも1年目につくっていただきまして、それと「町の施設、事業を総点検し、改革を進めます」、これはちょっとまだ進行中かなと思っておりまして、それと「次世代のために知恵を出し合って、持続可能な財政計画を策定します」と、これについては、町長は100億どうのこうと言っておりましたので、そんなに取らずに、積極的に町の必要なところには投資して、私も選挙の公約のあれには「ぬるいお風呂につかっていちゃ風邪引いちゃうよ」と言ったことがございまして、私は財政規律を守って、積極的な予算をつくっていただくということが必要だと思っております。

 それと、「公共施設の管理運営の委託を見直し、町内で循環する経済を目指します」、これについてもまだかななんて思っております。

 それと、「町外業者を委託している図書館やスクールバス、六合の学校給食などはできる限り町の直営化を図ります」、これについてはどうかなと、これについてもちょっと町長にお伺いしたいと思っております。

 それと、「危機管理室を設置します」とありますが、これも名前は違いますが、4月1日から防災安全課ということで発足するということで、公約を実現されたようでございます。

 それと、「財政健全化推進会議を設置します」とあります。これについてはまだかななんて思う。現在進行中なのかな。

 それと、「未来戦略会議を設置します」とあります。これも名前は違いますが、未来戦略ミーティングという形で既に発足して、やっているようでございます。

 それと、「総合交通対策会議を設置して、スクールバス、福祉バス、デマンドバス、買物バスなどを総合的に検証し、利用者に分かりやすく、効率的な方法へ改善し、交通弱者対策を推進しますとございます。継続してやっていただけているのかなとも思っております。

 以上、全部で19公約ございまして、随分実施していただいているななんて思っております。今年度予算は町長の4年の任期の半分の部分に相当しますので、町長も見える形で予算を組んだのかななんて思っております。ちょっと大ざっぱな質問になってしまいますが、町長、この公約の進捗状況について改めてお尋ねいたします。

〇議長(安原賢一)町長

〇町長(外丸茂樹)私の選挙公約の進捗状況はというお尋ねであります。福田議員にも私の公約のパンフレットをお持ちのようですので、その中でやっぱり抽象的なものもあると思うのですよね。具体的にあるもの、1つ抽象的なものを大きく言えば、「町民のみなさんの声を聴く」、これが1つ抽象的で大きいのですけれども、そういったことも踏まえて、具体的な公約もありますし、現在進行中、あるいは正直言って、まだ手をつけていないものもあります。ちょっと長くなりますけれども、私なりにまとめてみましたので、お話をさせていただきます。

 このスローガンということにつきましては、とにかく「あなたと共に創る共創のまちづくり」ということで、みんなで知恵を出し合って、みんなで力を出し合って、いい方向に、この中之条町を創っていこうというスローガンであります。そういった中で、みなさんの声をお聴きさせていただき、私の公約にも盛り込んだところでありますけれども、町の施策としては非常に重要な施策ではないかと私は考えております。と申しますのは、一時代はいろんなものを作るハード事業が盛んな時代がありましたけれども、こういった事業を考えるときに、それも必要だったのだと思うのです。ただ、人口減少も含めて、高齢化、少子化になってくると、やはり町に住んでいただく方々に安心して、この町はいい町だ、暮らしてみたいなというような、そういう町づくりを根本的に考えていくのが必要なのではないかと、こんなことも念頭に考えて、予算編成、あるいは公約の実現にあたってまいった次第であります。

 財源といいましてもやっぱり限られた財源を有効に使うというのは、これはもう自治体の基本的な考え方であります。私の令和5年度の目標といたしましたら、まず初めにとにかく子ども・子育て支援をしっかり充実する。子育て世代をしっかり充実して応援することが間接的には、私ももう65歳過ぎていますから、後期高齢者も含めて、高齢者世代の支えになるのだという考え方を持っています。

 以前の議会の答弁でもお話しさせていただきましたけれども、ある地区では少子高齢化の中であっても子育て支援を充実することによって、地域の支えになるということを基本的に考えたまちづくりをしているところもあるようであります。我が中之条町は、前任の伊能町長をはじめ、先代の町長さんも子育て支援には非常に力を入れていただいております。それを継承したという部分もございます。ですので、先ほどお話のありました出産祝金の増額、あるいはおむつの増額、前任の方にしていただいた保育料の無料化、これももちろん継続でありますけれども、入学祝金も増額させていただき、そういった子育て支援については非常に力を入れたところに合わせて、県に先駆けて高校生までの医療費の無料化、これも実施をさせていただきました。そういった事業を打つことによって、子育て世代の若い人たちから、「いや、本当に中之条町は子育て支援に力を入れていただいているので、ありがたいよ」という声は、正直私の所にも届いております。そういった中で、これから少子高齢化ということになりますと、今回非常に話題になっております震災の関係で、安心安全のまちづくり、コミュニティーを維持していくということになってきますと、やっぱり人口減少、あるいは高齢化が進んでまいりますと、コミュニティーの希薄化が懸念されるわけでありますけれども、令和5年度は県で実施しておりますクリーン作戦の町版のクリーン作戦を実施させていただきまして、地域に補助をさせていただく、あるいは建設課のほうで考えていただいた支障木伐採、これも盛り込んで実施をさせていただきました。今回お願いしておる防災安全課に昇格する前の危機管理室を今年度設置をさせていただきまして、先ほどの関議員の答弁にもありましたけれども、いろいろな防災力の維持、あるいはそういったことの拡張を図っていこうということで力を入れさせていただいたところでございます。

 教育分野におきましては、現在不登校、学校に行けない方、お子さんも非常にいらっしゃって、増えてきております。そういったところで名久田の旧小学校のところへ「虹」という施設がありますけれども、そこを充実させていきたいということで、相談員も1名増員をさせていただいたところでございます。

 それから、議員の皆様方からもご要望もありました英検の補助、英語の検定の補助、これにつきましても英語力の底上げということで補助金をつけさせていただきました。

 それから、帯状疱疹、これにつきましても今非常に話題なっておる、悩んでいる方が多いという状況でありまして、帯状疱疹の50歳以上でのワクチンの補助金、これも新設をさせていただきました。

 それから、75歳以上の年配の方々に敬老会にご参加いただくわけでありますけれども、その時の記念品を本当に少しでありますけれども、増額をさせていただいて、お年寄りの生活の足しにしていただければということで増額をさせていただきました。

 それから、まだ進行中ということでありますけれども、公共交通、これにつきまして、町内で、役場内で関係各所でいろんな公共交通を持っている部署に集まっていただいて、もう2回ほど洗い出し、問題点、これからの課題等についての会議は進めております。これをさらにまた進めていって、やはり公共交通を維持するには今民間でやっている交通事業者との話合いもしていかなければならないだろうと、全てが全て役場、公共でできるということではないので、そのへんの連携もこれからしていかなければならないかなと、こんなふうに思っております。

 六合地区においては、今回中之条花楽の里というふうに名前を変更というか、ブラッシュアップというふうに捉えていただければいいのですけれども、ドライフラワー事業、これが移住された方々、あるいは農業者の六合の花を作っている方々の非常に大きな期待を担っている事業であります。こういったことも六合地区においては推進をさせていただいておりましたし、今回六合地区の温泉施設、あるいは診療所の建設、これも前任者の引継ぎで建設をさせていただき、今ご利用いただいておりますし、地区の医療の中核として現在進んでいるところでございます。ガーデンズにつきましては、今まで農業公園という位置づけでありましたけれども、何しろあれはもう観光拠点というような位置づけでありますので、これはもうもちろん農業公園ということも必要なのでしょうけれども、観光拠点の一大地区でありますから、それを今回いろんなコスト削減、あるいは委託料の見直し等も図ってきましたけれども、やっぱり来年度に向けてはバーベキュー棟、議会からもご要望がたくさんありました。そういった町民の方からありました、バーベキューをできる、そういった多目的施設をある施設を利用して改修して使っていこうという考えでおります。

 それから、図書館等の民間委託でありますが、図書館については計算をしてみましたら、私の計算上では直営のほうが若干でも効率がいいのだろうということで、役場の管理に戻しました。スクールバスと、それから給食、これについてはまだちょっと検討しなければならない。戻したから効率がいいというのがなかなか見いだせないものですから、そのへんについて、まだ研究をしていかなければならないと思っております。

 それから、官民連携による地域コミュニティー、これはどういうことかという話がありましたけれども、今回予算で盛り込ませていただきましたけれども、耕作放棄地、それからそういう所の草刈りをできる、そういったシステムをつくって、ボランティアの方々に、ボランティアといっても有償ですけれども、そういう方々に伊参地区を実証実験させていただくのですが、そういうところで草刈りを委託をされた方を役場のほうでボランティアでやっている方につなぎを取って、草刈りをしてもらって、少しでも耕作放棄地を減らすようにして、有害鳥獣もありますから、そういった地域コミュニティーを進めていこうということで、令和6年度には考えさせていただいてございます。

 それから、未来戦略ミーティング、これは実は未来戦略会議というのは、私公約で掲げて、20代、30代、40代の方々が非常に今行政のほうに目を向けてくれていないということから、ぜひ若い人たちに20年後のこの中之条町をどういうふうな町にしていきたいのだということで、そういう人達に意見を求めて、アイデアを求めるということで、私が「戦略会議」で言ったら、職員のほうから「なかなか堅いから、ミーティングにしませんか」と言うので、名前を変えたのですが、おかげさまをもちまして、今月の21日で10回目で、その方々がまとめた提案書をいただくことになってございます。令和6年度にありましては、既にそういった方々のご提案を短期的に活用できるものは予算編成の中に組み込ませていただいてございます。長期的、中期的に考えることになりますと、来年度、再来年度が総合計画、あるいは総合戦略を策定する年になりますので、そこのところで盛り込んでいけるものは盛り込んでいきたいと、このように思っております。おかげさまをもちまして、参加していただいた若い方々は本当に楽しく、喜んで活発な意見を出していただいております。あるいは、中に入ればよかったなんていう話も聞こえてまいりますので、来年度以降もそれを継続していければと、このように考えております。

 財政健全化については、これはもうずっと時間のかかる話でもありますし、これから人口減少が減っていきますと、やっぱり依存財源が多い中之条町にとりましては、これから国のほうでも恐らく来る交付金なんかも削ってくるでしょうし、こういったものを見据えながら、やっぱり財政を健全に保っていって、人口減少が進めば、税収も減りますから、そういうところを見据えながら考えていかなくてはならないということで、毎年毎年、これはやっていかなくてはならない、そういう作業かなと、こんなふうに思っております。

 それから、6年度につきましては、地域コミュニティーの支援事業ということで移動販売の事業を国の制度、10分の10をできれば取り入れさせていただいて、伊参地区と六合地区を考えておりますけれども、当面その事業の中で移動販売車を走らせて、移動販売による、買物支援バスで買物に行ける方はいいのですけれども、それまで容易ではないということになってしまう状況でありますので、移動販売でお年寄りの見守りを兼ねて販売をすると、これ地域コミュニティーを少しでもそういった中でお年寄りがお年寄り同士でコミュニティーをつなげていけるような、そんなことも考えてございます。

 それから、安心安全ということに関しまして、今回予算の中で説明をさせていただきましたけれども、地区の公民館でも災害が起きれば一時的に避難をするというようなことがありますので、そこのところにつきましては、エアコンを設置したらどうかというご提案もありましたので、そのエアコン設置に対しての補助金を少し盛り込ませていただきました。

 それから、中之条小学校の説明でもさせていただいたのですが、体育館、これは避難場所にもなっております。今回中之条町で初めてですけれども、ガスヒートポンプによる空調施設、これを令和6年度に導入をしていきたいということを考えております。これも国の補助が半分ぐらいもらえるのですか、そういった有効な補助金を使って、空調施設ですから、普段は子ども達が授業等に活用していただき、もしも災害が起きた場合は中之条小学校ではガスヒートポンプで、大体災害というのは夏多いですから、冬ももちろん1月にありましたけれども、そういった中で大きい施設の所を空調施設で賄っていきたいと、こんなことも盛り込ませていただきました。

 それから、お褒めをいただきました健康増進施設、これについては、今年研究調査をして実施につなげていけるように計画をさせていただきたいと思います。

 それから、ちょっと長くしゃべり過ぎましたけれども、私が公約に掲げたものにつきまして、落ちもあるかと思うのですけれども、令和5年度にできなかったものは令和6年度、そしてまた令和7年度というふうにつなげていければいいかなと、こんなふうに思っております。ちょっと長くなりまして、申し訳ございません。よろしくお願いします。

〇議長(安原賢一)12番、福田さん

〇12番(福田弘明)公約に挙げなくて、自分、その後気づいて、予算づけしていただいて、いろんなことに取り組んでいただいたなということはよく分かりました。

 その中で、先ほどもちょっとこれについて後で聞きたいと言った官民連携による地域お助け隊というのがどんな構想なのか、そのへんをお願いします。

〇議長(安原賢一)町長

〇町長(外丸茂樹)ちょっと説明が足りなくて、すみません。官民連携によるお助け隊という名前をこういうふうにネーミング的にしたのですけれども、先ほど言った田んぼ、畑が荒れてしまって困るという形で、例えば福田議員さんがお年を召して、俺できないから、頼むよといった場合においては、役場にご相談をしていただいて、役場のほうで、官ですから、では民間の方で草刈りとかそういうのを交渉していただいた方に、悪いけれども、誰々さんの家へ行って、草刈ってやってくれないかという、そういう官と民が連携をして、そういう方々の地域コミュニティーを維持しようではないかという事業であります。今回それを盛り込ませていただきました。よろしくお願いします。

〇議長(安原賢一)12番、福田さん

〇12番(福田弘明)それと、先ほど予算づけしていただいた空き家施設を利用して、女性や高齢者にも利用しやすい健康増進施設、これなのですけれども、私、町内に造るのもいいかなと思うのだけれども、四万の中に、中之条の温泉施設ございますよね。その隣には四万へき地診療所もございます。そういったところにこういった健康増進施設を造って、温泉と絡めて、お医者さんのサポートも含めてというようなことも面白いのではないかなと思いますので、その検討、一つの検討材料として検討していただければと思っております。とにかく町長、私が思うに、子育て、そちらのほうは一生懸命取り組んでいただいているなと思うのですが、実質現在この町を担っているのは、高齢者を含めて、多くの方だと思いますので、ぜひそういった方の健康寿命を1日でも長く延ばしていただけることが中之条町を……一番、即。子育てというのは非常に長い年数かかります。子どもが一人前になるのは20年もかかる、そういった中で、今いる方の健康を守って、一生懸命生活、経済活動に取り組んでいただけるということを私は非常に重要ではないかと思うので、このへんの公約は非常にいいかななんて思ったのですが、ぜひそういった若い人に限らず、高齢者にも優しい町づくりをぜひ取り組んでいただきたいと思っております。そのへん、一言、町長、お考えをお尋ねいたします。

〇議長(安原賢一)町長

〇町長(外丸茂樹)福田議員のおっしゃるとおりであると思います。私も、実はうちには92歳の母親おりますけれども、地域に帰りますと、昼間はほとんど70代、80代、90代の方が地域を支えてくれているわけです。そういう方々が一生懸命支えてくれているので、若い世代が安心して仕事に行ける。お互いが地域、あるいは家庭を協力し合っていく、その中において、やはり今経済的にも大変なことがありますので、お年寄りにももちろんそうなのですけれども、子ども達を、要するに育てていただけるような、そういう若い世代、それが地域の年配の世代を将来的には支えてくれるのだということであります。ですので、今福田議員のおっしゃるように、もう90代、80代、70代、私も60代ですけれども、こういった方々がやっぱり地域を本当に支えてくれているのだということは私もしみじみ感じておりますので、そういったご意見を伺いながら、高齢者も中年も若い世代も子供たちも元気に暮らせる、人口が減っても暮らせる町づくりに努めてまいりたいと、このように考えております。よろしくお願いします。

〇議長(安原賢一)12番、福田さん

〇12番(福田弘明)そのへんの視点が、私は大変重要だと思っております。私も地元を見ますと、やはり地元の環境整備なんかについても、結構やっぱり町長言うとおりに、若い人は仕事があったり、子育てがあったり、忙しい、そういった中で地域の環境を整えてしていく上でも私は高齢者の方々が結構動いていただいているのを目にしておりますので、ぜひそのへんの視点を忘れずに取り組んでいただければと思っております。

 以上で私の一般質問は終了させていただきます。ありがとうございました。


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